厳冬続く地方のレジャーパーク 資本充実・経営強化でも限界か?(2)

■2003年〜2005年 新聞報道等によるレジャーパーク閉園の事例

新潟ロシア村 
−ロシアンビレッジ
http://gozu.jp/russian.html

ロシアンビレッジ(旧:新潟県北蒲原郡笹神村)ー旧称:新潟ロシア村ー は、テーマパークとしての業績不振のため、2003年度をもって五頭温泉郷観光協会を脱会し、2004年度は開園せずに経営継続を断念し閉園しました。

キャスビレッジ
(cas village) 

外食産業の寵児であり、「マネーの虎」で有名な起業家のプロデュースにより、2001年に閉鎖したテーマパーク「長崎オランダ村」跡(長崎県西海市)を改装して2005年3月19日オープン。和食、洋食、中華料理のレストラン、ファストフード店など12店舗をはじめ、結婚式場や、食器・調理器具などをそろえたショッピング施設を整備。施設周辺の豊富な食材をその場で調理・販売・消費する「地産地消」を前面に掲げ、初年度の集客50万人、売上高19億円をめざした。
しかし過剰な設備投資(旧オランダ村の改築費に15億円以上)に加えて集客が思うように伸びないなどビジネスプランに破綻、開業からわずか半年あまり後の2005年10月3日、第3セクターの親会社(CASジャパン:西海市、川崎孝治社長、小林敬CEO)が自己破産。即日閉鎖され、100数十名の従業員は全員解雇された。
キャスビレッジの破綻で、2006年春(のちに計画変更で2007年春)に同所でオープン予定だった調理師学校の開校も暗礁に乗り上げた。

ひめゆりパーク再閉園

 

03年に経営不振で閉園し、04年3月から新しい運営管理会社の下で再開したひめゆりパーク(沖縄県糸満市)が閉園した。同園は1997年、台湾の大手企業グループ、台鳳(台湾パイナップル)が東南植物楽園から購入し現地法人のひめゆりパーク社が運営。2003年12月に薬師堂が運営管理を引き継いだ。

阪神パーク 甲子園住宅遊園が平成15年3月末に閉園
http://www.hanshin.co.jp/press/20020426.html

阪神電気鉄道(株)では、直営のレジャー施設「阪神パーク 甲子園住宅遊園」の営業を、2003年3月末をもって終了し、閉園した。阪神パーク 甲子園住宅遊園は、昭和4年に前身となる「甲子園娯楽場」の名称で開設。その後、昭和7年に「阪神パーク」と改称、昭和34年にはヒョウとライオンから誕生した世界初の「レオポン」が話題となる。しかし、平成7年の阪神大震災により、園内の大半が液状化現象に見舞われたほか、プールやスイミングスクールが使用不能になるなど、壊滅的な打撃を受け、再開後も入園者数が激減したため、平成9年には、「阪神パーク 甲子園住宅遊園」と改称するとともに入園料を無料とし、全国でも珍しい遊園地と住宅展示場が一つとなった遊園施設複合型住宅展示場としてリニューアルしていた。

ジャングルパーク遊園地 

鹿児島市のかごしま国際ジャングルパーク遊園地は1972年に開園し、81年に現在地に移転。観覧車やジェットコースターを備えた県内最大規模の遊園地として親しまれてきた。最近は入園客がピーク時の半数以下になるなど、集客が難しくなっていた。

ワンダーランドASAMUSHI閉園

青森市浅虫の「ワンダーランドASAMUSHI」は、大阪市に本社を置く遊具製作メーカーが99年に閉園した「あさむしキディランド」を引き取り、00年4月にリニューアル開園。当初約10人が入場したが、最近は7万人を切るまでになっていた。「毎年のように新しい遊具を導入してきたが、入場者の増加にはつながらなかった」という。

ハマブランカ閉園

和歌山県白浜町にある『ハマブランカ』が2005年10月13日で閉園した。植物園、ドライブイン、昔はレビューショーを見ながらの食事もでき、白浜の観光名所であった。

いぬたま・ねこたま

06年1/8(日)をもって惜しくも閉園となる。大都市にあって手軽な犬と猫のテーマビレッジであった。閉園の理由は「二子玉川東地区第一種市街地再開発事業」に伴い二子玉川いぬたま・ねこたまの事業用借地約2,000坪を引き渡すためだという。

びわ湖わんわん王国
http://www.wanwanohkoku.com/

滋賀県守山市今浜町の犬のテーマパーク「びわ湖わんわん王国」が、2006年1月に閉鎖されることが分かった。入場者数が減少したためで、約800種、300頭の犬は、茨城県つくば市の「つくばわんわんランド」に引き取られるという。
同社によると、初年度に70万人だった入場者数は、3分の1程度に落ち込んでいる。閉鎖に伴い、出向者を除く約40人の従業員のほとんどを解雇するという。

九州わんわん王国
http://www.kyushuwanwan.com/

三井グリーンランド(熊本県荒尾市)は子会社が運営するテーマパーク「九州わんわん王国」を2005年6月末で閉園した。跡地約3万平方メートルは、同市の商業施設開発会社スカイワードにショッピングモール建設用地として賃貸する。

小山ゆうえんち
http://www.oyama-am.co.jp/

60年の開園から2005年2月の閉園まで45年間親しまれ、ピーク時は年間80万人を超す来場者でにぎわった人気施設が姿を消す。シンボルだった高さ120メートルの「小山タワー」の解体工事安全祈願祭が開かれた。

神戸ポートピアランド
http://www.portopialand.co.jp/

神戸市は、2003年に阪急電鉄から事業を引き継いだ同市中央区の遊園地「神戸ポートピアランド」を2006年3月末で廃園する。遊具の老朽化が目立ち、入園者数がピーク時の4分の1に落ち込んでいるため、事業継続は困難と判断。同園は1981年、神戸ポートピア博覧会のレジャーゾーンとして誕生。閉幕後、阪急電鉄が同市から土地を借り営業を続けていたが、91年に163万人あった入園者数はユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市)開業の01年以降、40万人台に低迷。

近鉄あやめ池遊園地

 

2004年、奈良市の近鉄あやめ池遊園地が歴史に幕を引くことになった。レジャーの多様化で遊園地事業が時代に合わなくなり、撤退を余儀なくされたという。幼いころの思い出をつくってくれた施設を惜しむ声が上がっていることは、「ラクテンチ」(大分県別府市)と同様である。



■厳冬続く地方のレジャーパーク 資本充実・経営強化でも限界か?(1)

■事例1 “イバラの道”続く「グリュック王国」


■事例2 マインランド尾去沢

■事例3 大分農業文化公園「パークアルカディア」