「来店型」を超える「滞在型」店舗づくりを目標に、異業種も導入した空間構成
ネッツトヨタ熊本 ネッツワールド川尻店
リラクゼーション、シアター、レストラン等を導入
“心をこめた挨拶と応対”の実践で、信頼を獲得

 1997年(平成9)、トヨタ自動車(株)は、販売チャネルのひとつ「トヨタオート」店を、若年女性層をターゲットとした「ネッツトヨタ」店(以下ネッツ)へと一斉にリニューアルした。これが自動車販売店において、お客の方が実際にお店に足を運んで、商談やメンテナンスを受ける “来店型”へと転換するスタートになったのである。そこで具体化された来店型店舗の特徴は、

●ハードウエア
 外・内装、什器に至るまで、ネッツブルーと呼ばれるブルーを基調色にデザインを統一。展示・商談・待合い等の各機能を客の動線や入りやすさ、自由に楽しく見ることを考慮して明確にゾーニングする。
●接客コンセプト:「ASK MEスタイル」
 「何かあったら、私にたずねてください」というスタンスで、来店したお客へプレッシャーを与えず、ショールームを自由に見てもらう接客態度。お客から声がかかるまでは、スタッフは動的待機を基本とする。もちろん、客からの信号は見逃さないよう、ウォッチを怠らない。

 などである。
 「ネッツ」としていち早く転換、“来店型”の先駆的役割を果たした店舗にあっても、約5年を経過した現在、この間の経験を踏まえさらに進化を遂げようと努力する店舗が表れている。
 ここで紹介する2002年(平成14)2月にリニューアルオープンした「ネッツワールド川尻店」は、レストラン、シアタールーム、リラクゼーションルーム設備などを導入して、来店型を超えた「滞在型」店舗を実現している。
 そのお店づくりについて、“心をこめた笑顔と応対担当 兼 店長”の肩書きを持つ岡本 正志店長へのインタビューを中心にレポートする。

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