空間通信Mook 第7弾
自動車販売店 売れる「空間」と「仕組み」の最新
 VOL.5

発行のお知らせ 

 収録内容

 シリーズ第5巻。国産車・輸入車問わず、注目の店舗、リニューアルされた店舗等の多数の事例を収録した『自動車販売店・売れる空間と仕組みの最新』、今回は2005年夏に開業した「レクサス店」と、その登場によるプレミアムカー販売店で目立つリニューアルの動きを中心に、各メーカーの最新店舗のようすをレポートします。
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 装丁
○タイトル
   自動車販売店 売れる「空間」と「仕組み」の最新 VOL.5

○発行 
  2007年(平成19年)6月15日

○装丁
  A4版 約120頁
  本文で取り上げた店舗空間の画像を収録したCD−ROM同梱

○定価  25,000円(税込)

○予約方法
   メール、またはFAX (Fax番号 03-6228-3756)にてお申し込み下さい。
   ※メールの場合は、
     1.氏名 2.会社名 3.ご送付先 4.電話番号・FAX番号
    5.ご希望の商品(タイトル) 6.ご購入部数 
    7.ご希望の決済方法※銀行振込ご希望の場合、ご入金予定日をお知らせください。

    
FAXの場合は申し込み用紙をご用意しています。こちらを印刷してご利用ください。(pdf)

○ご入金方法
   1.銀行振込(ご入金確認後、発送 ※送料サービス致します)
   2.代引き(送料・代引手数料が別途必要です/送料:書籍小包 380円・代引手数料 250円)
   3.当社窓口(現金払いのみとなります)
   
   となります。

請求書払いにつきましては、購入金額が5万円以上になる場合のみ対応させていただきます。ご了承下さい。




【特集1】 レクサス 店舗に見るブランドの真実

 米国での成功を受けて、トヨタ自動車(株)のプレミアムブランド・「レクサス」が2005年夏、この日本でも本格的にビジネスを開始しました。全国各地にオープンした約150の店舗は、どこも共通のCIで建設され、土地形状から規模や空間レイアウトに若干の違いがあっても、その機能レイアウトは不変です。そして建物はすべてゼロからそのCIルールに基づいて新設されており、そのコストは数億円とも言われています。ハードのみらず、日本の素晴らしい伝統や資源を取り入れたレクサスのブランド哲学に従って、接客応対を中心とするソフトも、「おもてなし」にふさわしい環境が用意されています。
 このように既存の自動車販売店のクオリティとは一線を画すレクサスですが、商品(自動車)以外にこの分野が取り上げられることは希で、しかも開業当初は “冷たいお店”“カネばかりかけて値引きは・・・”等の誤解や偏見から、誤った評価を与えられることもありました。
 本書では、まずレクサスのブランド戦略を整理した上で、それが店舗空間のハード、ソフトにどのように投影されているのか、将来は店舗が独立して法人化が予定されるなかで、運営やオペレーションはどのような特徴があるのをご紹介します。そして“オーナーへの最高のご満足”にふさわしいCR活動についても事例を紹介して参ります。

【特集2】 プレミアムブランドの新しいCI

◇株式会社ヤナセ 「ヤナセ川越支店」
 (株)ヤナセは、2004年にダイムラー・クライスラー日本(株)と販売店契約を締結、メルセデス・ベンツ「ブランドデザイン ガイドライン」の店舗施設基準に則り、新CIによるメルセデス・ベンツ専売ショウルームの展開に合意しています。そして、2006年8月、着工後約6カ月という短期間で、ヤナセとして37番目、新築では初めてとなる同CIに則ったメルセデス・ベンツ専売店「川越支店」をオープンさせました。同店は国道16号沿い、川越警察署に隣接したヤナセの所有地に建てられており、外装のブルー・グレー・シルバーを基調としたカラーとサイン類、ショウルーム内の壁面にはアプリコット色を用い、床のフローリング等、全てにおいて“メルセデス・ベンツブランドに相応しい空間”を主張しています。
メルセデス・ベンツのグローバルCIを忠実に表現した同店の空間と活動について報告します。

◇株式会社ヤナセ 「ヤナセ横浜港北支店」
 同社は、主要店舗のメルセデス・ベンツ専売店化、そして新CIによる改装を積極的に進めています。横浜市域で最大の拠点で、近隣に「ブランドスクエア横浜」も立地するヤナセ横浜港北支店は、90年代初頭に総工費約23億円を投じて完成させた店舗で、当時のヤナセの大型店舗のスタンダードだったメルセデス・ベンツとGM、サーブ車等を併売する複合店としてスタートしました。サービスについても、14ベイを備えるという大型店舗でした。2006年、同店もまたダイムラー・クライスラー日本(株)との販売店契約により、メルセデス・ベンツ専売店として、そのCI「ブランドデザイン ガイドライン」に従ってのリニューアルを図りました。同年年8月、ラインアップを拡大するメルセデス・ベンツ車に対応する、常時8台を展示する専売店として生まれ変わったのです。改装による空間、オペレーションの更新について取材しました。



◇ビー・エム・ダブリュー東京(株) MINI世田谷
 2002 年3 月に発売を開始したMINI。この度の初のフルモデルチェンジの一足先に、新たなショールームCIが導入されました。その第一号店がBMW Group 正規ディーラー、ビー・エム・ダブリュー東京(株)MINI 世田谷です。既存空間をリニューアルする形で、2006 年10 月28 日(土)にオープンしました。なおこの新CIは、2007年1月時点で「MINI札幌」「MINI姫路」のみの展開となっていますが、全拠点をリニューアルする構想となっています。
 同店はMINI ブランドの中核となる「エキサイティング」を表現したショールームです。アーバン・ライフスタイル(大都市での生活)をコンセプトに、色彩は黒を基調にしてハイライト・カラー(強調色)が組み合わされ、グリッド(補助線)を用いた構造で、建物は地上4 階・地下1 階構造で、1〜2階がショースペースとオフィス、3階がサービス工場、地下・4階に3 台収容のお客さま専用駐車場、屋上が中古車展示となっています。
 訪れた多くのお客さまが店内での記念撮影を希望するという “MINIの世界”、そして中2階に設けられたオーナーサロンで“MINIオーナーの世界”を堪能できる同店のインパクトをお伝えします。

【特集3】ハーレーダビッドソンの“リテールメント基地”展開

◇ハーレーダビッドソン 昭和の森
 二輪の世界でプレミアムブランドと言えば、米国の「ハーレーダビッドソン」です。2007年には創業100周年を迎え、世界各国で様々なイベントが繰り広げられています。日本法人であるハーレーダビッドソンジャパン(HDJ)が設立されたのが2000年。それ以来、市場規模が縮小する二輪車市場で好調な販売台数と売上げを更新し続けています。
 その理由として、大型バイクの規制緩和に取り組む、盗難対策のためのセキュリティシステムを確立する、データベースマーケティングを基盤とする営業システムを構築する等の努力に加えて、店舗革新による訴求力およびCSの向上、メンテナンスサービスの徹底が挙げられます。
 新しい店舗を代表するのが、フラッグショップ「メガディーラー」です。HDJが提唱する「オートバイの10の楽しみ」をベースに“ハーレーライフスタイルをトータルに提案する”空間として、現在全国に4店舗が展開されています。
 本誌ではそのひとつ、05年9月にオープンした「ハーレーダビッドソン昭和の森」(東京都昭島市)を紹介します。同店は、戦前「陸王」としてハーレーダビッドソンを国産化していた伝統のある昭和飛行機工業のグループ企業です。
 同店はJR青梅線昭島駅から徒歩1分という好立地に、米国のハーレー本社のイメージを生かした外観、常時全車種を揃えた展示(台数40 台以上)、HDJが展開している「オートバイを楽しむ生活」に基づくハーレーの歴史や専門書のギャラリーやビリヤードやダーツコーナーを併設したカフェラウンジなど大人の遊び場としての施設、キッズコーナーなど多様な機能で構成されています。また試乗コースから大規模なサービス工場を併設しているのも、フラッグショップの特徴です。
 ホテル業の経験を踏まえて、営業活動ではCSとおもてなしの要素をこだわったという、福持克之助同社社長に、訪れた人全てに楽しさと感動を与える場所=「リテールテイメント基地」=とするハーレーダビッドソンの店舗革新について聞いてみました。

◇埼玉トヨペット株式会社 与野支店
 さいたま新都心に隣接する同店は、同社本部の建物1階部分にあり、外観のサインやカラー等のVIは、最新のトヨペット店の基準に従っています。店舗の機能構成は、従来の自動車販売店の常識を打破して、親しみやすく入りやすい、敷居の低いコミュニケーションスペースを具現しています。「パティオの森」とネーミングされた人気の定番音楽イベント用の常設ステージをはじめ、近隣ビジネスマンのランチ需要を満たすインストアレストラン「アフロディーテ」、携帯電話auのショップである「PiPit」、そして2002年に高齢者・障害者等が健常者と垣根を作らず交流や情報交換ができる場としてスタートした「はあとねっと輪っふる」がショールームと同居します。別棟に設けられたサービス工場もまたスタッフ20名、13ストール稼働という大規模工場となっています。
 週末となれば130組に達する来場で大賑わいとなる同店の状況と、CS向上に大きなインパクトを持つ「パティオの森」のドキュメントをお伝えします。

◇長野トヨペット株式会社
 飲食店やアフターパーツ店等、異業種複合もまた自動車販売店のひとつの業態ですが、文化施設との複合はきわめて珍しく、その代表例が「古代遺跡徳間博物館」を、1996年7月から店内にオープンさせている同店です。お店の建設工事に先駆けて長野市教育委員会によって発掘調査を行ったところ、数多くの「遺構」「遺物」が発見され、所収遺跡名「徳間本堂原遺跡」としてまとめられたことから、発掘の状況や主な出土品などを博物館として展示することになりました。「友の会」を立ち上げて、考古学への招待をテーマに勉強会や特別展示会の開催、会報の発行を行っています。地元の小中学校や高校の授業にも活用されるという地域社会への貢献活動と、自動車を販売するお店としての活動の融合についてレポートします。

◇京都日産(株)西大路店「フラッグシップギャラリー」
 2006年1月に同社西大路店の2階にオープンした「京都日産フラッグシップギャラリー」は、日産車のラインナップの中で、ラグジャリー・スポーツ・スペシャリティ・多目的(SUV)の各分野で最も上質・高性能に位置づけられるモデル(フーガ 350GT 、フェアレディZ、スカイラインクーペ350GT、ムラーノ350XV等)を一堂に常設展示するショールームです。展示のみならず、すべてのモデルに試乗車が用意されています。来場されたお客さまは、ご自分から希望するまではノンプレッシャーでの応対となります。同社ではこれを“ストレスフリーギャラリー”と呼んでいます。
 高性能モデルが一度に比較検討できる店舗は、京都のみならず近県にも見あたらないことから、同ギャラリーは店舗のテリトリーを超えた広域集客が可能となりました。




◇北総三菱自動車販売(株) ファーストガレージHOKUSOU

 茨城県北総市をメインテリトリーに、1社1店の体制で三菱車を販売する同社は、これまでも店舗敷地内にパジェロ専門のオフロード体験コースを用意するほか、お客さまが見て触れるストールを完備したサービス工場を業界に先駆けて導入するなど、販売力向上ための店舗機能の強化に取り組んでいます。2004年には、主婦層の来店促進と店舗への親しみを高めるために、店舗敷地内に農産物の産直店「ファーマーズマーケットほくそう」および「ほくそう観光いちご園」をオープンさせました。「ファーマーズマーケットほくそう」は生産農家が直接商品を持ち込んで売り場を維持、販売管理は同社が代行する仕組みで、近隣の農家に直接お願いしてオープンさせました。既に月間1万人の利用者があり、協力農家も100軒を数えています。新車発表のようなイベント時、あるいは整備作業待ちの間、多くのオーナーが顔を出して、実際に購入していくそうです。また野菜を購入したついでにニューモデルを見に来るといった複合効果も表れています。

◇東京スバル(株) CAR DO立川

 富士重工業(株)はスバル店舗のCI更新を積極的に進めています。看板や壁面、サインといったVIの整備はもちろん、空間を新しい店舗スタンダードに従って大改装する拠点も増えています。なかでも東京スバル(株)が2005年12月にリニューアルオープンさせたCAR DO スバル立川は、新車・中古車・カスタマイズ・板金センター・業販センター・中古車センターを集約した大規模店で、東京では最大の拠点、スバルを代表する店舗となりました。
 “これまでの自動車ディーラーのイメージを大きく変えて頂けるお店作りをスタッフ一同心掛けた”というCAR DO立川は、広々としたショールームに設けられたオープンカフェやビリヤード・ダーツコーナーなど、滞在の楽しさにもこだわっています。


◇宮城スバル(株) BEST SHOP栗生

 「スバル価値体験型ショップ」をコンセプトに、展示車常時10台以上、試乗車常時8台以上、福祉車両(試乗車)/2台、隣接G−PARK栗生(中古車)展示常時100台以上という東北最大級の規模を誇る同店は、その円盤状の外観も大きな特徴となっています。ここには、現在の自動車販売店が取り組んでいるすべての機能そしてお客さまへのサービスが網羅されているといっても過言ではありません。コンシェルジェカウンター、ラウンジ、地域活動へのショウルーム開放等、その全貌を明らかにします。

◇福島ダイハツ販売(株) 本宮まゆみ店

 ダイハツ工業(株)は、2004年に女性に選ばれ愛される店舗を目指して、「ちょっとおしゃれでとってもあったかい」をキーワードにした「新店舗スタンダード」を導入、VIの統一によってダイハツの店舗の認知と、ハード・ソフトでお客さまに快適に過ごしていただく空間づくりを積極的に進めています。その一環として取り組みが始められたのが、「ダイハツ カフェ プロジェクト」です。同社店舗のお客さまの7割を占めるという女性が気軽に来店できて、カフェのようにリラックスして過ごすことのできる心地さをテーマとするお店づくりです。福島ダイハツ販売(株)の本宮まゆみ店は、新店舗スタンダードに従った同社初の店舗として、2005年7月にリロケーションオープンしました。
 店内は「ダイハツ カフェ プロジェクト」に従い、シンプルかつ落ち着ける空間づくりにこだわっています。週末ともなれば50組を超える、女性を中心とするお客さまで賑わう同店の模様をレポートします。

◇ヤナセ(株)「ブランドスクエア神戸ポートアイランド」

 ポートアイランドの南端、神戸空港に隣接した立地に2006年2月にオープンした「ヤナセ ブランドスクエア神戸 ポートアイランド」は、大阪府西部と兵庫県全域を担当エリアとして、展示台数でブランドスクエア横浜の350台に次ぐ2番目の規模となる大型店です。ヤナセ新車取扱い各ブランド、特にメルセデス・ベンツ車の在庫が豊富ですが、現在、新車取扱いのない他ブランドの輸入車中古車、さらには国産高級車(セルシオ、クラウン等)も展示・販売しています。オフィスにはプライベート感の高い商談専用ブースを12基設置、買い取りの「グッドバイ・システム」コーナーも併設しています。また近接する「仕入流通センター」は、アフターサービス機能を備えており、最大の安心をお客さまに提供しています。

【OPINION】
「売れる仕組みづくり」から「売れない時代の業態革新」へ

空間通信 編集長 安部基史

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