6.観光坑道「タイムトラベルゾーン」



 さらに奥へ進み、階段を下りていくと女性のアナウンスで、「次からはタイムトラベルゾーン」という案内とともに、照明が無くなり、真っ暗な中に星や惑星が幻想的な輝きでライトアップされている。
 どうやら、宇宙創世を表しているらしいが、暗すぎてよくわからない。
 さらに進むと、急に開けた空間に様々な色の光が交錯する。BGMに心臓の鼓動音が響き、中央に高さ約3mの奇妙な光の物体が瞬き始める(写真11)
 これは、パンフレットによると、「ホソキュリアン」という人類と自然とのより良い関係を模索する新しい生命体だそうである。「うーん…」と思わずうなりつつ、先へ進む。

 次のコーナーでは、BGMが消え、小川のせせらぎが聞こえ、照明も灯りに戻されて、鳥居が見えてくる(写真12)。ここは「山神社」という神社で、奥には御輿が奉られている。周りには小さな泉と小川が流れ、「ホソキュリアン」のように観念的(?)ではないためホッとする。とりあえず、『空間通信』の発展を祈願し手を合わせ、先へ。

 次は、「砂金採り体験コーナー」(写真13)。取材時は休みで体験できなかったが、ここでは20分間、砂の中から砂金を見つけ、採った砂金をカードにして持って帰ることができる。
 料金は大人1人800円也。これが高いか安いかは結果次第というところである。なお、砂金はここで採取されたものではない。

 再び、照明のない真っ暗な空間に変わる。するとシンセサイザーの幻想的な音楽が流れ出し、後方から様々な色に変化し、幾何学模様を描くレーザー光線が照射される(写真14)
 これまで、コンサートや結婚式以外では見たことのない代物であるため、“光線のアート”に単純に感動してしまう。

 そのレーザー光線でほのかに見える順路を奥へ進むと、再び小川が流れる水辺に到着する。
 小川を挟んで両側の壁には、“太陽”“風”“水”“火”“大地”などの神様を描き、神秘的である。
 パンフレットによると、万物創世の神々を表しているとのこと。そして小川の所々には、「自分の影をつくって球を見てください。文字が浮かびます。」と書かれてある看板がある。
 さっそく影をつくり、水中の球を見ると、なるほど文字が浮かんでは消えている(写真15)。単純ではあるが、楽しい仕掛けではあろう。



写真11:
これが「ホソキュリアン」


写真12:山神社


写真13:砂金採り体験コーナーは休みだった


写真14:美しいレーザー光線だが・・・


写真15:影をつくると文字が浮かび上がる


写真16:恐竜も埋まっている                   写真17:意外と楽しい石琴
      
        


 小川は、岩の間に消えて、再び暗くなると、通路の横に50センチほどラグビーボールのようなモノが地面に刺さって白く光る様子が見えてくる。その先の壁に埋め込んでいるのは、どうやら骨だ。なるほど、かつて地球を支配した恐竜の発掘現場を再現しているのである(写真16)
 これまでよりは広い空間になっており、中央にブランコが設置してある。近寄ってみると、「カヌサイト」という石を並べ、叩いて音を出す石の木琴(石琴?)であった(写真17)。さっそく、案内板にある「日の丸」「チューリップ」を演奏して童心に帰ってみたが、チューニングが合っていないのはご愛敬か…。

 その先は、古代文明遺跡を再現した空間だという。薄暗い中、ブラックライトにスフィンクス?(写真18)などが光っている。人類の文明の創世を表現しているようである。

 タイムトラベルもいよいよ終盤のようだ。長い長い階段を上ると、ストロボが光り、轟音が響いてくる。何かなと思っていると、右側の壁がひらけ、火山の爆発を再現している(写真19)
 遠くに見える火山から溶岩が流れ出しているが、意外と規模が小さく(幅5m程度)、火山から出ている煙はタバコから立ち上っている感じで迫力に欠けている。
 パンフレットによると、この大地殻変動は、「ホソキュリアン」からの警鐘でもあると書かれている。つまり「ホソキュリアン」のコンセプト、あるいはテーマを最初に正しく認知しないと、その連続性は理解されないのだ。ならば、もう少しテーマをわかりやすく、そしてその重みをアピールすべきであろう。

 そこを抜け、またしても長い長い階段(写真20)を上りきると、急に明るくなり、BGMにシンセサイザーのさわやかな音楽が流れてくる。天井、壁一面の植物のトンネルである(写真21)
 ここは「森の精」というネーミングだが、その意味はわからない。しかし、ハリウッド映画のエンディングのようで、「ああ、終わったあ」という妙な満足感がわき起こってくる。
 全行程、約1時間歩きっぱなしであったが、坑道(洞窟)という非日常空間ということもあり、あっという間の体験のように見えた。

写真18:不気味に光るスフィンクスが・・・


写真19:迫力がもう一つの火山噴火


写真20:長い長い階段。結構つらい


写真21:「森の精」のトンネル





前ページへ    次ページへ

ライン


トップ