空間通信Mook 第5弾

「レトロの集客活性力
 
 〜流通/文化施設/町おこし/観光/交通機関等から検証〜

発行のお知らせ


発行日:2004年3月20日 ※販売再開しました。(2006年10月13日)

レトロの何がどんな人に受け入れられているのか?
なぜ「昭和30年代」が支持されているのか?
ブームはトレンドに終わるのか?定番プロモーションとして定着するのか?
集客活性を成功するための要件は?
・・・・レトロによる集客活性力の本質を解き明かす実践の書。

 収録内容

 昨今、商業施設の売り場づくり、あるいは都市空間づくり、さらには公共施設の利用促進活性化にレトロをテーマとするデザイン演出や商品開発の導入が見られるようになっています。その結果、「お客さんが増えた」、「幅広い世代が来店するようになった」、あるいは「当事者の意識が変わって熱心に取組みようになった」等の多数のメリット、成果がマスメディアを賑わせており、関連の報道や出版も増えて、ブームならぬ有力なプロモーション策として公式化されたような観もあります。

 しかし、単純に「古い」「懐かしい」「面白い」だけでは、集客効果は継続しません。レトロを通じて、消費者を惹きつける具体的な"何か"を提示することが必要です。つまり、時代や場所を問わず、古くて懐かしい雰囲気を創出するだけでは、この "レトロ・プロモーション"は成立しないのです。実際、レトロとは、本来retrospective、すなわち回顧を意味しており、その意味では時代や環境を特定しているわけではありませんが、現在のレトロ表現においては、昭和の高度成長期にあたる昭和30年代をテーマとする、つまり現在の団塊世代にアピールしようというマーケティングが実効的に証明されつつあります。想像や知識での理解ではなく、実際に現代人が記憶できている時代を追体験させること、つまり施設空間でノスタルジー=郷愁を感じられるかどうかが集客の是非を決定づけているのです。

 そこで本誌では、レトロを集客活性のテーマとして事業を進めるさまざまな集客事業を例に、それぞれのテーマ設定や空間創造、そしてコミュニケーションまでの取り組みを踏まえながら、レトロの集客力、さらには活性力の本質を明らかにします。

 「レトロ」をプロモーションあるいはコミュニケーションテーマに導入検討している集客事業者、あるいは地域振興プランニング、さらには業態開発マーケッター、歴史・文化研究者等、集客活性化に関わるすべての皆さまに必須の分析書としてお勧めします。


詳細な本文・豊富な写真・図でレポートしています


●商店街●
 商店街あるいは商店街を中核とする地域振興やまちづくりに、レトロの集客・アピール効果を活かそうという取り組みが見られます。大型郊外型商業のMDや売り方と一線を画して、商店街が本来持っていた情報受発信力を、レトロをテーマとする集客コアづくり、あるいは空間造形に積極的に取り入れて、町全体としての再生をも狙っています。

■「昭和の町」(大分県豊後高田市中心商店街)
 同市内の商店街は、昭和40年に町の玄関口だった鉄道と駅の廃止(大分交通宇佐参宮線豊後高田駅)以来、中心商店街への求心性が薄れて、空き店舗の増加による空洞化に直面していました。その再活性化のために、平成9年度からに「商店街街並み修景事業」、「商店街空き店舗対策事業」、「一店一宝等展示設備整備事業」に取り組みました。そして、市内8つの商店街から4つが参加して、平成13年(2001)9月に昭和30年代に修景された商店街として、観光と一体となった活性化を図る豊後高田 「昭和の町」がオープンしたのです。
観光需要を取り込むための核施設が、旧高田農業倉庫「昭和ロマン蔵」で、常設で50,000点の懐かしい玩具類を集めた「駄菓子屋の夢博物館」がオープンしました。これは、 日本一の駄菓子屋おもちゃコレクターと称される小宮裕宣氏のコレクションで、同氏は「昭和の町」構想に共感して、福岡から豊後高田市に移り住んで、館長として日々来館者に応対しています。さらに、商店街は、昭和30年代風の外観に木製の看板や装飾で統一、甘味屋や工芸店、昔ながらの製法を守るキャンデー店等が新たにオープンしています。
 現在もイベント実施や環境演出づくりに熱心な、同商店街におけるレトロのポテンシャルと今後を報告します。

■「昭和ミニ資料館」(山形県高畠町中央通り商店街)
 今も当時の駅舎と車両が大事に保存されている、旧山形交通高畠線高畠駅から東に延びる「高畠町中央通り商店街」は、地域が最も活気づいていた昭和30年代の電化製品や雑誌、漫画、ポスター、当時の小学校の教室などを、各商店の店先や空き倉庫に展示した「資料館」としての集積化を進めています。
現在では20の資料館が各商店によって運営されており、その取り組みは「NHK東北ふるさと賞」、YBCテレビ「ユニークまちおこし大賞」を受賞しています。
 約1.2kmの商店街のにぎわい再生をきっかけに、地域全体の面的なにぎわいを取り戻すのがこの活動の目的です。官に依存することなく、あくまでも商店街でやる気のあるメンバーが自主的に推進している体制を踏まえて、そこに「昭和」のレトロはどれだけのインパクトと集客ポテンシャルがあったのかを把握します。

■「昭和レトロ商品博物館」(東京都青梅市住江町商店街)

 東京都青梅市は、江戸時代は宿場町として、戦後は西多摩で一番の繁華街としてのにぎわいがあり、同市住江町商店街も活気に満ちていました。しかし、東京郊外の発展と大型店の進出で70年代からは退潮を余儀なくされてきたのです。しかし1991年から、活気を取り戻す活動として「青梅宿アートフェスティバル」を毎年開催。同時に映画全盛期に人気を博して実際に青梅でも上映された名画の「絵看板」で商店街を飾り始めたのです。
そして1999年に空き店舗を利用してオープンしたのが「昭和レトロ商品博物館」で、名誉館長は「昭和B級研究家」として第一人者の串間努氏です。自身の商品パッケージなどのコレクションを中心に様々な玩具・商品等を展示しています。そして2003年に10月には、同館と隣接した明治後期に建設された蔵を再利用して、漫画家・赤塚不二夫氏の原画や写真を展示する「青梅赤塚不二夫会館」がオープンしました。東京都心のビルディング景観とは異なる、昔ながらの商店街にマッチした景観をレトロで創出して、にぎわいのフックを昭和に求めた経緯と現況をレポートします。

■「滝見小路」(梅田スカイビル、大阪市北区)

 最上階を連結した「浪速の凱旋門」と呼ばれる空中都市を表現したのが「梅田スカイビル」です。最上階の「空中庭園展望台」からは大阪平野、神戸が一望され、大阪でも最高の夜景が楽しめると評判です。
その超未来的な都市の地下1階には、反対に昭和初期の大阪、その街の一角を忠実に再現した「滝見小路食堂街」があります。「お稲荷さん」「交番」「タバコ屋」「郵便局のポスト」「床屋」「クリーニング屋」「街のコミュニケーションに欠かせない井戸端」等の生活感を大事にしながら、当時と比べても遜色のないリアルな町並みを再現しています。そこには、「大阪でぜひ残したい庶民の飲食店」ばかりを誘致して、環境演出と調和させています。開発の経緯を踏まえてその人気の秘密を解説します。

■会津若松七日町通りまちなみ協議会(福島県会津若松市)
 豊臣秀吉の時代から商人の町として栄えてきた会津若松市。七日町も旅籠や料理屋などが軒を連ねる賑やかな地域でした。しかし、近年のモータリゼーションとともに来街者は減少し、商店街は空き店舗が目立つ状況でした。
 そこで「まちの自信」を取り戻すため、自分たちの地域の見直しを行い、その中で大正時代以降の建造物が数多く残っていることに着目、「大正浪漫」をテーマに古い街並み・景観の形成に取り組みました。
 平成5年から始められた商店街の活動は行政やJRも動かし、まちなか周遊バス「ハイカラさん」の運行や七日町駅がSL号の終着駅になりました。また、イベントの開催にも取り組み、活動開始から10年が経過した現在、地域住民の買い物客ばかりでなく、観光客も訪れる町として賑わいを取り戻しました。
 同会を中心として取り組んできた活動の経緯と現況についてレポートします。


●町おこし●

 昭和30年代がフォーカスされるなか、それ以外の時代に注目して、その遺構や資産を保全しつつ、にぎわいづくりの起爆剤にしようとする取り組みもあります。再現・演出によるレトロに対して、遺構・保存物等のリアリティを訴求するレトロにも、仕組みを作れば大きな誘客力があるのです。

■日本大正村(岐阜県恵那郡明智町)
 女優の司葉子氏が村長を務める「日本大正村」のある明智町は、かつての蚕糸の名産地、宿場町の雰囲気を今に残す歴史のある街です。実はこの「日本大正村」を代表する集客施設はありません。昔が残る町の雰囲気、すなわち「町をそっくり古き良き時代の空気で包む」取り組みなのです。昭和58年(1983年)から20年にわたって、コレクターや専門家が手を入れることなく、あくまでも住民のボランティアと手作りを中心に大正村づくりを続けています。現在のようなレトロがブームになる前に、一般にとっては馴染みの薄い「大正」をテーマに選んだ大正村の考え方と実践を整理します。

■「村上町屋商人会」(新潟県村上市)
 古い城下町で、現在も戦災を免れた武家屋敷が保存されている村上市において、武家町以外の町人町、寺町を集客資源として町の活性化に取組んだのが、平成10年(1998)7月に地元商店街から21店が参加して活動をスタートした「村上町屋商人会」でした。
その特徴は、市内村上地区に13軒が現存していた「町屋造り」の店舗で、その特徴である長い土間に面した茶の間等の伝統的な空間を公開して、来街者とのコミュニケーションを深めることでした。この取り組みは、今では人気のイベントとなった「城下町村上 町屋の人形さまめぐり」や「町家の屏風まつり」の開催につながり、参加が27店に増えた商人会は市から町おこしの功労賞を受賞しています。演出や造作でなく、町の歴史資源を他にはない独自の訴求舞台として復活・活用に成功した同会の活動を紹介します。


■門司港レトロ(福岡県北九州市)
 かつて国際貿易港として栄えた北九州市の門司港には、町の玄関口に当たるJR門司港駅(国指定重要無形文化財、大正3年建築)をはじめとして、「北九州市旧大阪商船」(大正6年建築)、「北九州市旧門司税関」(明治45年建築)等、明治から大正にかけての瀟洒な西洋建築が残っており、当時の面影を偲ばせる古い街並みが残されています。こうした"レトロ"な空間と新しい都市機能をミックスさせた都市型観光地の整備を進めているのが「門司港レトロ」です。
2003年春、観光集客の核施設となる"関門海峡の歴史と文化をアートで語る、関門海峡ミュージアム"「海峡ドラマシップ」がオープンしました。同館の1〜2階には、かつて門司港に存在した建築物や路面電車を中心に町並みを復元した「海峡レトロ通り」が設置されています。現代が混在していても本物の建築によるリアリティなのか、それともこうした人工空間における復元の方がわかりやすいのか、いわばレトロ表現の演出力について考えてみます。


●博物館●

 レトロ、特に昭和30年代の生活風俗の再現展示は、博物館にとっても集客訴求を求める上で有効なテーマになっています。それは、戦後の絶望から復興そして高度成長へと突き進んだ当時、生活風俗には戦前の日本的な伝統が生きており、時代を評価する上で「消費社会化」に偏重しない、新しい歴史認識が求められているからです。加えて、文化施設と縁遠い状態にあった人々を、同時代体験によって誘客できること、そして当時を知らない層の強い関心を集めて、具体的な動員につながる運営面への寄与も報告されています。

■福井県立歴史博物館(福井県福井市)
 2003年3月に「福井県博物館」をリニューアルした「福井県立歴史博物館」は、オープンから半年で約50,000人の来館者を数える"人気の"博物館です。
この人気を牽引するのが、リニューアルで登場した「昭和のくらし」展示コーナーでした。そこでは、地元・福井市の昭和30〜40年代の「町」と「村」を建物の復元によって展示。時間の経過や季節の移り変わりを照明や装飾によって表現するなど、単なる展示・収蔵に終わらないアクティブなコミュニケーションを体験できます。この「昭和のくらし」展示には、当時の一般日用品や自動車、雑誌・文具等もカバーされており、同時代を生きた中高年層のリピートに加え、往時をまったく知らない若い世代に大人気のスペースとなっています。昭和の持つレトロ・ポテンシャルは集客面での中央/地方格差を凌駕する勢いです。その現況をお伝えします。

■昭和の懐かし館(埼玉県行田市)
 現在のレトロブーム、特に昭和30年代の再現は、1994年の「新横浜ラーメン博物館」の登場が契機でした。同館の登場と成功がなければ、集客空間にこれだけの"昭和30年代"演出は普及しなかったでしょう。ところがその前の昭和50年代から、「日本の原風景は昭和30年代」として、下町・浅草で当時の博物を収集・展示していたのがこの「昭和の懐かし館」で、その後登場したレトロ関連施設に大きな影響を与えています。2003年4月には館主の宮川氏の生まれ故郷である現在地に移転、規模もぐっと広げたリニューアルオープンとなりました。同館はその歴史から多数の収蔵品をストックしており、流通施設や博物館等でのイベント展示依頼に対して、空間造作から展示物の提供までを請け負うイベント事業も手がけています。「昭和30年代」の集客力の変遷、実態そして特徴等について確認してみました。

■レトロタウン(サッポロビール新九州工場、大分県日田市)
 2000年4月にオープンしたサッポロビール新九州工場には、試飲を含む工場見学はもちろん、飲食を楽しむ「日田森のビール園」、地元の物産を販売する「物産館森の風」等が付属します。
そして工場のエントランス部分、工場見学の待合空間に設置された「ウェルカムホール」には、待ち時間を利用してサッポロビールの歴史やブランドを理解できる「レトロタウン」が常設されています。なぜレトロか。それは、1899年(明治32)に東京・銀座にオープンした日本初のビヤホール「恵比寿ビヤホール」の空間再現の他、昭和という時代をビールという切り口で、30年代〜50年代のお茶の間を再現・比較しているからです。ビールあるいは晩酌といった生活慣習を通じての時代変遷をお茶の間の環境変化とともにうまく表現した同空間の"表現テクニック"をお伝えします。


●テーマパーク系●

 エンターテイメント施設は、一般的にファミリーや若者層をターゲットにコミュニケーションを図ります。その分、中高年層の利用は諦められていました。しかし、レトロによる過去の追体験提供により、こうした世代の来場が増えて、いわゆる三世代誘客が可能となっています。もちろん中途半端な再現では動員効果は長続きせず、徹底的な造作あるいは来場者のマインドを刺激する空間演出が必須となっています。

■みろくの里(広島県沼隈郡沼隈町)
「みろくの里」は、敷地面積約210万平方メートルの広大な敷地に、遊園地、宿泊施設・野球場、テニス、ショートゴルフ場、温泉、美術館等を配置した総合レジャーパークです。その一角に登場した、昭和30年代の町並みや生活を再現した空間「いつか来た道」、そし東京・有楽町の当時をイメージした「思い出横町」が人気を集めています。遊園地型のエンターテイメント施設が不調の中、このレトロ空間導入効果によって、常に安定した動員を確保しています。その造作と人気の秘訣についてお伝えします。


■平成記念公園「日本昭和村」(岐阜県美濃加茂市)
 岐阜県が美濃加茂市に公設民営により整備して2003年4月にオープンしたのが平成記念公園「日本昭和村」です。
「人と人、人と自然との共生」を理念に、昭和30年代の前半の里山をデザインテーマとして、ホタルやメダカが生息する小川・渓谷、小鳥や昆虫が生息する山林、棚田・茶畑・桑畑などを整備する他、定期的に実演する紙芝居等、同時代の文化や風俗の展示表現も導入しています。ただし、園内のすべてがレトロ一色ではなく、あくまでも里山の環境表現モチーフであり、運営を担当する(株)ファームが展開する各地のファームパークと同様のエンターテイメントが事業の中核となっています。レトロと現代のバランスの取り方について考えてみました。


■伊香保おもちゃと人形博物館(群馬県北群馬郡吉岡町)
 年間入館者数が40万人を超える同館は、「おもちゃと人形博物館」を中核に、「テディベア博物館」、「お菓子とチョコレート博物館」、「ペンギン★アザラシランド」で構成されています。なかでも「おもちゃと人形博物館」は、昭和30年代の街を、地元吉岡町で実際に使用していた用品・用具を使いながら"激動の昭和をいつまでも残し続ける心安らぐ旅の街"としての再現演出を行っています。さらに2004年には、昭和の国産名車約70台を展示する「伊香保自動車博物館」を開設する計画です。ただ並べるだけでなく、展示訴求効果にこだわったという空間造作が大きな特徴です。


■湯快爽快湯けむり横丁みはま(千葉県千葉市)
 千葉県千葉市美浜区の広大なJR貨物ターミナルの跡地は商業集積としての再開発が進められています。
2002年10月に、先行して「ミハマ・ニューポート・リゾート」としてショッピングモールがオープンしました。同モールには、飲食店、カー用品店、ファッション店等が集積していますが、そこに登場したのがスーパー銭湯の「湯快爽快湯けむり横丁みはま」です。この周辺はスーパー銭湯の激戦地のため、後発として差別化と集客強化を図るために取り入れたのが、施設1階の飲食スペースを昭和30年代の温泉街の横丁として表現したことです。入湯は有料ですが、このレトロ横町の利用は飲食代金のみで、ショッピングモール来店者の食事需要にも対応しました。


●移動空間●

 高齢化の進展、エネルギー危機、都市の南北問題、規制緩和の進展等から、公共交通という都市の移動空間を提供するサービスは、ビジネスとしての成立が危うくなっています。特に地方のローカル線や中規模都市の路面電車は、行政の補助なくしては成立が危うい事業者がほとんどとなっています。注目すべきは、事業再生のために車両の滞在性や地域の観光資源との調和を意識して積極的にレトロを導入する場合と、こうしたレトロの要素に見切りをつけて、現代化を進める2つの方向性が見られることです。

■三陸鉄道「レトロ列車」(本社:岩手県盛岡市)
 風光明媚な三陸のリアス式海岸に沿って、岩手県久慈駅〜宮古駅(北リアス線)、釜石駅〜盛駅(南リアス線)をJR山田線を挟んで直通する三陸鉄道は、1984年に(昭和59)年4月1日に国鉄地方交通線の第3セクター化第1号として開業しました。
開業時は三陸鉄道とJRは乗換が必要でしたが、1987(昭和62)年3月からは相互乗り入れを行い盛〜久慈間が直通運転となっています。ここに1988年登場したのが「レトロ調気動車」の2両編成です。内外装とも明治〜大正時代を思わせる造作で、同社では通常運行のほか、納涼列車等のイベント用にも活躍しています。結婚式にも使用されているという、「レトロ」演出の吸引効果について検証してみます。

■万葉線(株)(富山県高岡市)
 富山県高岡市と新湊市を結ぶ路面電車・万葉線は、加越能鉄道(株)によって運営されていましたが、モータリゼーションの進展や少子化等により利用者が年々減少、廃止によりバス代すべき都市施設であると位置づけ、富山県と市民の参加・協力を得て第三セクター万葉線株式会社を設立、2002年に再スタートし、公共交通の使命を果たしていきたいとの意向を示しました。
新生・万葉線では、路面電車につきものの「ちんちん電車」イメージ訴求や、観光誘致のためのレトロ車両の導入等のノスタルジーに訴えかける定番の誘客とは正反対に、ヨーロッパ先進都市並みの超低床車両の導入や、車内での無線LAN提供等、いわばレトロとは逆のモダンな施策を次々と打ち出しています。このように「レトロにする」販促事例の追随を排した同社の考え方を聞いてみました。




出版概要

発売:平成16年(2004年)3月20日

A4版:133頁

価格:4,800円(税込)

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