横浜市電保存館
  わが国最大級の路面電車・静態保存施設



○所在地 
 横浜市磯子区滝頭3-1-53 電話045(754)8505
○交 通 
 横浜市営地下鉄吉野町駅→市営バス98/113系統
 7分 「滝頭」下車
 JR根岸線根岸駅→市営バス21/78/108/113系統
 7分 「市電保存館」下車
○開館時間 
 AM9:30〜PM5:00(入館はPM4:30まで)
○休館日 
 毎週月曜日(祝日の場合は開館)、祝日の翌日、年末年始
○入場料 大人200円 小人(中学生以下)100円
○運営 財団法人横浜市交通局協力会 



○経緯

昭和48年8月 元滝頭電車車両修理工場跡地に、実物の市電車両の保存・展示のみで開館
昭和57年3月 市営住宅建設のため休館
昭和58年8月 鉄道模型パノラマ(140平方メートル)を新設し、市営滝頭第三住宅1階に新装開館
昭和59年4月 Nゲージ鉄道模型コーナー設置
平成元年5月 横浜市営地下鉄2000型車両運転シミュレーターを設置
平成3年3月 鉄道模型パノラマを改良(160平方メートル)
平成5年6月 市電コーナーを更新、整備(展示写真の増設)
平成8年4月 エントランス部分および地下鉄コーナーを改装
平成12年5月 鉄道模型パノラマに歴史的建造物模型の追加
平成12年6月 Nゲージ鉄道模型コーナーを更新




 ※記事作成に付きましてはデータ提供等、財団法人横浜市交通局協力会殿のご協力をいただきました。


 「トラムポート」の愛称が付けられた横浜市電保存館は、その名の通り、1972年に全廃された横浜市電を代表する車両の実物静態展示を目玉に、鉄道交通と横浜の関わりまで広く資料展示を行っている。
 鉄道ファンには、静態保存されている7両の車両をはじめ、実際に使用されていたレールや、間接制御器(クルマで言えばアクセルに相当する)等の車両の部品類、さらに160平方メートルに348メートルの線路長を持つ模型パノラマ等にインパクトを感じるだろう。特に鉄道ファンでなくても、“浜っ子”であれば、横浜市電の実物はもちろん、市電活躍当時の市内の景観写真を眺めれば、ノスタルジーに浸れるに違いない。


写真1 公式パンフレット
 
 同保存館を紹介した個人ウェブサイトのなかには、親子で訪ねたい東京近隣にある文化施設としての紹介もある。なるほど、個人の鉄道模型を持ち込みで走らせたり、例によって?地下鉄シミュレーターでの運転士体験もできる(有料、100円)。それでも入場料は大人200円、子供100円だから、極めてリーズナブルである。
 また、公共施設として社会教育の場に利用する場合でも、交通網の整備・改変の歴史とこれからの「横浜21世紀プラン」への発展計画が体系的に整理・展示されており、横浜市民の社会見学の場として十分に機能できるだろう。


1.場所


 横浜市電保存館のアプローチは、バスまたは徒歩・自転車である。駐車場はない。つまり、市内/近隣在住者の利用を優先した立地である。もともと市電運転当時は「滝頭車庫」だった用地・・・現在も「市バス滝頭営業所」として使われている大規模な車庫なのだが・・・に建設された市営住宅の1階部分を利用しているのだ。
 そのせいか、外観的にはこれといったアピールはないし、中の様子もわからない。下手をすると見落としてしまいそうで、“迷ってしまった”経験を報告する個人のウェブサイトもある。






写真2 施設外観
2.入場システム
 自動券売機でホンモノの切符を意識したような紙製の入場券を購入する。しかしすぐに回収されるのはもったいない。自動改札と組み合わせる、館内スタンプラリーと連動する等の演出がほしい。

3.展示
 場内は入り口側から奥に長い構造、すなわち“ウナギの寝床”状の空間である。
 最初のエントランス部はロビーとしての機能を持たせており、横浜市電の歴史を写真パネルやきっぷ、書類等で展示している。まずは見学に当たっての基礎知識の確認というプロセスを踏むわけだ。この他に特設スクリーン(希望すれば横浜市の交通の歴史紹介ビデオを放映)、お土産品を販売するカウンター等の機能構成である。

図1 保存館のゾーニング図(公式パンフレットより)


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